ACY 「クリエイター・アーティストの事務所等開設支援助成」

2009.08.30

「クリエイター・アーティストの事務所等開設支援助成」とは都心部の活性化及び創造的産業の振興を図るため、関内・関外地区の既存の民間建築物に、事務所・スタジオ・ギャラリー等を設置するクリエイター・アーティスト等に、アーツコミッション・ヨコハマ(ACY)※から助成金を交付するものです。この助成制度の特徴についてACYの杉崎栄介さんよりお話を伺いました。


※アーツコミッション・ヨコハマ(ACY):創造活動に関する相談窓口の設置、アートデータバンクの運営、各種助成事業などにより、横浜に集うアーティスト・クリエイター、NPO、市民、企業、学校など様々な創造活動を繰り広げる創造の担い手のサポート(中間支援)を行っている。http://www.yaf.or.jp/artscommission/


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ACYの杉崎栄介さん


この助成の最大の特徴は手続きがシンプルでわかりやすいことです。


申請要件は

①    アート、デザイン、ギャラリー(主にプライマリーな活動をする画商)、インキュベーターなどに分野にあたる活動をプロとして2年間以上活動する個人や法人であること

②    申請から2年間をスタジオ、アトリエ、事務所、ギャラリースペースなどとして横浜で活動すること

③  対象エリアに物件を賃貸借すること


他にも細かい事項はありますが、この条件を満たしているかを審査会で確認後、助成を受けることができます。


助成はアトリエ、事務所立地に必要となる初期費用の一部としてあてられます。

助成額は該当物件内のアトリエ、事務所に当たる面積(坪)×48,000円。(例:面積が10坪の場合。10坪×48,000円=480,000円が助成として交付される)

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応募に必要な提出書類の枚数を減らすなど、クリエイター・アーティストが創作活動へ専念できるような工夫がされています。助成金への敷居を低くすることで、若手のアーティスト・クリエイターや助成金に馴染みのない人への関心を促し、ぜひ横浜に関心を持ってもらいたい。わからないことがあればとにかく気軽に相談に来てくださいとのこと。「横浜トリエンナーレ、ZAIM、BankART 1929などの活動により横浜のクリエイティブシーンが盛り上がっている。この助成をきっかけに新しいクリエイター・アーティストが横浜の新しい魅力を見出していって欲しい」と杉崎さんは語っていました。


現在この助成を受け横浜で活動をするクリエイター・アーティストさんにインタビューを行い、助成を受けたきっかけや横浜の魅力についてお伺いしました。



①    青山秀樹(ギャラリー『青山|目黒』オーナー)/佐々木健さん(アーティスト)

都内にスペースを構えるギャラリー「青山|目黒」のスタジオとして、寿オルタナティブ・ネットワークの運営する「寿オルタナティブ・スタジオ(南雲ビル)」に入居中。2008年4月から2009年3月までは田中功起さんが、2009年4月からは佐々木健さんがスタジオとして活用している。

場所:寿オルタナティブ・スタジオ406


■オーナー・青山秀樹さん
「きっかけは寿オルタナティブ・ネットワークの入居説明の際に助成の話を聞き、申し込みをしてみました。
そもそもとても有利な条件のスタジオ物件でしたが、入居準備金や家賃などは年間合計にすると結構な額になるので、助成が得られたらとても助かり、場所と経済が確保出来ると制作の継続が可能になります。住居とは別に、こうした環境をもてることは制作する者にとても有利です。新興のギャラリーや作家にはいろいろな用途が考えられると思います。このスタジオでは、美術家佐々木健の制作の現況をオープンスタジオの様な機会にお披露目したいです。」


「横浜のオープンな町並みは、全国の中でも特異な景観で特別開放感があります。創作家には、様々な拾いどころがあるのではないのでしょうか。寿町は地の利も良く、どこも出掛けやすいし、食べ物屋さんを探す楽しみも沢山あります。だんだん土地勘が出て来て、とても便利であるのが判って来ました。今はあちこちに出向いてマーキングしている最中です。こうして憶えてくると、友人も呼んでみたくなるものです。」


■アーティスト・佐々木健さん

「今までは自宅で制作していましたが、アトリエとして使えるもっと広い場所が欲しいと思っていました。その時、青山|目黒さんから話をいただいて入居することにしました」


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アーティスト・佐々木健。寿町のスタジオで制作中。


「横浜にはみなとみらいや寿町、中華街など全く雰囲気の異なる地域が密集していて様々な刺激を受けます。横浜美術館など周辺のアートスペースにも自転車で回 れますし、映画館や画材の調達などにも不自由はありません。特に中華街のおいしいお店のマッピングを自分なりに更新していくことが僕の制作のエネルギーの 糧となり楽しみのひとつになっています」


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②    野老朝雄(アーティスト)
TOKOLO.COM主宰
「繋げ」を主題にしたTOKOLO PATTERN[トコロ柄/トコロ紋]と呼ばれる紋様を中心に美術/建築/デザインの周辺で活動を続ける。

場所:本町ビル45


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TOKOLO.com デザイナー・アーティストの野老朝雄さん。みかんぐみの曽我部さんなどからの紹介で横浜に来る。2006年6月にBankART Studio NYKにアーティストとしてスタジオイン。


「BankART1929の池田さんよりこの助成の紹介を受けました。私は元々書類申請や、契約書などが大の苦手なため、助成金などには消極的でした。しかしACYの方が親身になってアドバイスしてくれたおかげで申請することができました。現在事務所として入居している本町ビルは独特の趣がありとても落ち着きますが、窓から見えるみなとみらいの景色が自分を奮い立たせてくれたりもします。知り合いからもこんな場所に事務所を構えられるなんてうらやましいなどといわれます。本町ビルの人とも仲がよくとてもいい雰囲気の中で仕事をしています。横浜ではぜひとも展覧会を行いたいと思っています。2年間という限られた時間の中で素晴らしいものを作る。そんな緊張感を持ちながら活動していきたいです」


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本町ビルからの窓からはみなとみらいの景気が見渡せる。


それぞれが思いの中、横浜での生活を楽しんでいるようでした。この2人がいるこの本町ビルと寿町のある関内周辺エリアには、かつて多くのオフィスがあった場所でした。しかし現在ではそれも減少傾向にあります。
この助成制度では、そうした民間の古い建築物をスタジオやアトリエとして利用することも視野に入れて対象エリアを定めており、空き物件の解消と、横浜にクリエイター・アーティストが集積する足がかりをつくっています。関内周辺には画材屋はもちろん宿泊施設や飲食店も充実しており、滞在制作の場所としても非常に優れています。
そして横浜ならではの歴史や文化がクリエイター・アーティストの創作意欲を刺激し、都市に新たな文化を生み出してくれることでしょう。彼らの今後の活動に大いに期待です。



9月4日には横浜の"関内""関外"エリアにある海沿いの倉庫、古いビル、下町の一軒家などを改装した空間で活動する建築家やデザイナー、アーティストなどのスタジオを期間限定で公開するプロジェクト「関内外OPEN!」が開催されます。
横浜で活動するクリエーター・アーティストの声や、横浜の魅力を肌で感じることができるでしょう。
横浜にアトリエや事務所を持ちたい方は要チェックです。

<関内外オープン概要>
http://www.yaf.or.jp/ycc/openstudio/
■日程:2009年9月4日(金)~9月6日(日)
■内容:
(1)オープンスタジオ 関内、関外のクリエイター、 アーティストのスタジオ公開 (2)イベント 各主催のツアー、トーク、ワークショップ、交流会などを開催

オープンスタジオ会場
 ・関内:万国橋SOKO、大津ビル、松島ビル、本町ビルシゴカイ 他
 ・関外:黄金町バザール、野毛Hana*Hana、野毛マリヤビル ホワイト、
  Yokohamabashi art picnic TOCO、寿オルタナティブネットワーク、
  ヨコハマホステルヴィレッジ
※他に個人事務所も参加予定。

<総合受付・お問い合わせ先>
○ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター
○電話:045-221-0325(11時~19時) / メール:acy@yaf.or.jp


Spotリンク

→ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター


→寿オルタナティブ・スタジオ406


→本町ビル45